1日1回経口投与のSGLT2阻害薬「フォシーガ錠 5mg、10mg」発売
“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されています。またフォシーガは、現在、2型糖尿病合併の有無に関わらず、駆出率が保たれた心不全患者さんを対象として有効性を評価するDELIVER第Ⅲ相試験および急性心筋梗塞(MI)または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第Ⅲ相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。
Diabetes Care 2021 ;44:2589)。これまで 1型糖尿病治療のガイドラインはありましたが、このコンセンサスレポートは医療者が成人1型糖尿病の管理をする上で考慮すべきことに焦点をあてられています。
実臨床では、1型糖尿病と2型糖尿病の両方の特徴を併せ持つ症例や、2型糖尿病であってもケトーシスを繰り返す症例もあることから、成人期発症1型糖尿病の診断は必ずしも容易ではありません。実際、成人期発症1型糖尿病の40%を2型糖尿病と誤診したとの報告があります。また1型糖尿病の診断において抗GAD抗体の測定は有用ですが、白人1型糖尿病の5-10%は膵島関連自己抗体が陰性のため、抗GAD抗体が陰性であっても1型糖尿病の可能性を除外することはできません。
今回のコンセンサスレポートでは、成人発症糖尿病で1型糖尿病が疑われる症例、すなわち①35歳未満発症、②BMI25kg/m2未満、③体重減少、④ケトアシドーシス、⑤随時血糖360mg/dL以上、などを有する場合には、1型糖尿病を疑い抗GAD抗体を測定することが奨励されています。抗GAD抗体が陰性の場合はさらにIA-2抗体およびZnT8抗体を測定し、陽性であれば1型糖尿病と診断します。
なお膵島関連自己抗体が陰性であっても、随時C-ペプチド値が0.6ng/mL未満なら1型糖尿病、0.6-1.8ng/mLであれば5年以内に再検査、1.8ng/mL以上であれば2型糖尿病と診断するとされています。35歳未満ではMODYなど単一遺伝子の異常による糖尿病を除外診断します。
管理目標は個々の患者の罹病期間、年齢、予後、重症低血糖の有無、合併症の状態等により設定します。一般に、HbA1c 7%未満、持続皮下糖濃度測定(CGM)を使用している場合はグルコース値が70-180mg/dLである時間の割合(time in range)を全体の70%以上、70mg/dl未満を5%未満(うち54mg/dl未満を1%未満)、180mg/dL以上(time above range)を30%未満(うち250 mg/dL以上を5%未満)とすることを目標としますが、さらに高齢者では低血糖を1%未満にすることが推奨されています。インスリン療法ではハイブリッドクローズドループを利用したインスリンポンプ療法が利便性、低血糖予防の上でもっともよいとされていますが、価格が高いのが難点です。持効型インスリンと超速効型またはウルトラ超速効型インスリンによる強化療法が標準的で、NPH製剤やregularインスリンは利便性と低血糖予防の上ではやや劣ります。 その他、膵臓・膵島移植、SGLT2阻害薬など他の薬剤による治療の可能性、各ライフステージにおいて注意すべき点、心理社会的な問題、飲酒や運転など日常生活における注意など、多くのテーマが36ページにもわたって解説されています。成人1型糖尿病のすべての方に適切な治療を提供するためのエビデンスを蓄積し、必要な時に手を差し伸べることができる、患者に寄り添う医療を提供すべきである、とまとめられています。
腎臓は「血液から不要なものをろ過して尿をつくる」ことからわかるように「血管の塊」です。「腎臓」を守ることを意識することは「血管」を守ることに繋がります。
そして、血管の障害が進むと、腎臓の機能にも悪影響を与えます。高血圧や糖尿病、高脂血症などの動脈硬化を引き起こすご病気が慢性腎臓病を引き起こす主な原因となります。
これらのリスクを管理することが、腎臓の健康を保つためにとても大切です。
【糖尿病治療薬】SGLT2阻害薬の一覧(スーグラ・フォシーガ等) ..
英アストラゼネカ社は6月12日、「Farxiga」(一般名:ダパグリフロジン、米国外での製品名:)の安全性プロファイルを示す新たなデータとして、臨床試験統合データ1の解析、ならびにCVD-REAL試験の3つの新たな心疾患アウトカム解析の結果を発表した。このデータは、()の学術セッションにて発表された。
フォシーガは、米国において、成人2型糖尿病における血糖コントロール改善のための食事および運動療法の補助療法として承認され、また、第Ⅲ相 CVアウトカム試験の結果に基づき、標準治療への追加療法で、成人2型糖尿病における心不全入院および心血管死のリスク低下の適応 *を取得しています 12。また、フォシーガは第Ⅲ相 、第Ⅲ相 試験の結果に基づき、2型糖尿病合併の有無に関わらず、 、および として承認された最初のSGLT2阻害剤です 1,13。
現在進行中のCVD-REAL試験は、ダパグリフロジンを含むSGLT2阻害剤の治療を評価する最初の大規模リアルワールドエビデンスであり、現状のデータセットおよび他の国々のデータを用いて、解析が実施されている。最新の安全性解析は、ダパグリフロジンの30件の第2b/3相臨床試験の統合データを用いたもの。新たな安全性シグナルは示さず、有害事象の発現率は対照群とおおむね類似していた。さらに、下肢切断については、ダパグリフロジン群および対照群それぞれ8例 (0.1%)、7例(0.2%)であり、ダパグリフロジン群と対照群の間で不均衡は認められなかったという。
今回のADAでは、より幅広い2型糖尿病症例におけるSGLT2阻害剤の早期導入の効果を評価する3つの新データも発表。これらの解析は、実地臨床での患者集団が追加され、クラス全体の評価に加えダパグリフロジンに特異的な心血管評価項目での効果を評価したという。
ホーム > 第74回米国糖尿病学会(ADA) > 【ADA速報】新規SGLT2阻害 ..
2か国3万例を超える症例での解析では、DPP-4阻害薬との比較で、ダパグリフロジン投与例における腎臓病による入院率 (62%減少;p
そういえば私も、SGLT2阻害薬フォシーガRのサンプルを1錠頂いて飲んだ翌日 ..
DAPA-CKD試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDステージの2~4、かつ、アルブミン尿の増加が確認された4,304例を対象に、フォシーガ10mg投与による有効性と安全性をプラセボと比較検討した国際多施設共同無作為化二重盲検第Ⅲ相試験です。フォシーガ は1日1回、ACEiもしくはARBによる治療と併用されました。複合主要評価項目は、腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、心血管または腎不全による死亡)リスクでした。副次評価項目は、腎機能の複合評価項目(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、腎不全による死亡)、心血管死もしくは心不全による入院、および全死因死亡のいずれかの初発までの期間でした。試験は日本を含む21カ国で実施されました 1。結果は に掲載されました 1。
フォシーガ · カナグル · ツイミーグ · 合併症・併存 · DKA・HHS · 低血糖症 · 神経障害 ..
例えば、糖尿病は慢性腎臓病の大きな原因の一つです。血糖値が高くなると、血液中の糖分が血管の内側を傷つけ、腎臓を含む血管がダメージを受けます。
糖尿病による腎障害(糖尿病性腎症)は、血糖値がしっかり管理されていても、少しずつ進行してしまうことがあります。そのため、定期的な検査と早期発見がとても重要です。
しかし、多くの T1DM 患者はインスリン単独使用では推奨される血糖値を達成す
高血糖が血管を傷つける原因の一つは、血糖が多くなると血管表面を保護しているヒアルロン酸やヘパラン硫酸からなるゲル状の物質(グリコカリックス)が剥がれ落ちることです。これにより本来は隠されていたはずの血管内皮の表面が露出し障害され、コレステロールなどが血管にくっついて動脈硬化を進行させます。高血圧が続くと、この剥がれ落ちる量が増え、血管の損傷がさらに加速します。これが腎機能低下に繋がり、最終的には透析が必要になることもあります。
糖尿病に関しては、 をご参照ください。
糖尿病と歯周病に関しては、 をご参照ください。
※低血糖症は、米国糖尿病学会(ADA)の推奨事項(ADA 2005)に従って下記の ..
CKDは、腎機能の低下を伴う重篤な進行性の疾患です(eGFRの低下、あるいは腎臓の障害を示唆する指標の変化、もしくはその両方が、最低3カ月間認められた場合と定義されています 4。CKDを発症する最も一般的な原因疾患は、糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎です 10。CKDは高い有病率や、心不全や若年死をもたらす心血管イベントリスクの増加に関与しています。CKDの最も重篤な状態は末期腎不全(ESKD)と呼ばれ、腎障害および腎機能低下が進行し、血液透析や腎移植を必要とする状態となります 2。CKD患者さんの多くはESKDになる前に心血管系の原因によって死亡しています 11。現在、日本におけるCKD患者数は、約1,300万人と推定されています 6。
これまで一貫してメトホルミンを2型糖尿病に対する第1選択薬としてきたADAの画期的な方針転換といえます。 ..
アストラゼネカは、2020年6月12日から開催された第80回米国糖尿病学会オンライン学術集会において、主要第III相試験である“DAPA-HF試験”および“DECLARE-TIMI58試験”の新たなデータを発表した(本集会では4つの口頭発表を含む23の演題が採択された)。
発表された主なハイライトは次のとおり。
(1)DAPA-HF試験
・DAPA-HF試験のデータに関する口頭発表:
左室駆出率が低下した心不全患者における2型糖尿病新規発症率に対するダパグリフロジン(商品名:フォシーガ)の効果(抄録#271-OR)
・DECLARE-TIMI58試験の新たなサブ解析の口頭発表:
心血管疾患の既往もしくは心血管疾患リスクの増加した2型糖尿病患者さんにおける急激な腎機能低下に対するダパグリフロジンの効果(抄録#303-OR)
・DAPA-HF試験の解析:
2型糖尿病に対する基礎治療がダパグリフロジンによる心不全治療の効果に影響を与えるかについての検討(抄録#1112-P)
(2)DISCOVER試験
・国際的リアルワールド観察研究であるDISCOVER試験の新たな解析についての口頭発表:
血糖降下薬による2次治療を開始する2型糖尿病患者さんにおける健康関連QOLに影響を及ぼす因子について(抄録#40-OR)
(3)EXSCEL試験
・エキセナチド(商品名:ビデュリオン)週1回投与のeGFRスロープとベースラインUACRの関数としてのUACRに対する効果:
EXSCEL試験の事後解析(抄録#958-P)
(4)Cotadutide
・GLP-1とグルカゴン受容体デュアルアゴニストであるcotadutide(開発中)における新たな第II相試験データの口頭発表:
2型糖尿病患者さんの血糖値および肝臓脂肪・肝臓グリコーゲン貯蔵量に対する好ましい影響について(抄録#354-OR)
(5)THEMIS試験
・THEMIS試験における糖尿病関連因子のサブグループ解析:
冠動脈疾患を合併する2型糖尿病患者のチカグレロル(商品名:ブリリンタ)による治療結果における、2型糖尿病の罹病期間、ベースラインHbA1c値、基礎治療の血糖降下薬が及ぼす影響(抄録#403-P)
(6)その他
・18カ国の医師1,600名以上を対象に、2型糖尿病患者の初期治療およびクリニカルイナーシャ(患者さんが治療目標に達していないのに適切な治療が行われていない状態)を調べた国際調査の結果(抄録#1188-P)
学会レポート─2024年米国糖尿病学会(ADA)[J-CLEAR通信(172)] · 2024.11.21
長久手クリニックでは、慢性腎臓病の早期発見と治療を重視しています。
腎臓病の治療を通じて皆様の血管を守ることが使命だと考えています。
患者さん一人一人の血糖値や血圧、コレステロールの管理をサポートし、腎臓の「悲鳴」を聞いて早期に尿検査を行い、必要な治療を進めています。
慢性腎臓病の進行を防ぐために、日々の健康管理をしていきましょう。
健康診断や他のクリニックで腎機能障害が指摘された方は、 をご参照ください。
健康診断や他のクリニックで尿蛋白や尿潜血などの尿検査の異常が指摘された方は、 をご参照ください。
本申請品目は、 遺伝子組換えウシアデノシンデアミナーゼ (ADA) 類縁体にポリエチレング.
アストラゼネカの子会社であるアストラゼネカ株式会社は、2013年、フォシーガに関して、小野薬品工業株式会社 と日本におけるコ・プロモーション契約を締結しました。本契約に基づき、小野薬品工業株式会社はフォシーガの日本における流通および販売を担い、アストラゼネカ株式会社と2型糖尿病、1型糖尿病および慢性心不全においてコ・プロモーションを実施しています。両社は慢性腎臓病においてもコ・プロモーションを行います。
学会レポート─2024年米国糖尿病学会(ADA)[J-CLEAR通信(172)] · 2024.12.03
SGLT2阻害薬は、糖尿病治療において腎臓の保護にも効果が期待できる重要な薬です。
主な効果
・腎機能の保護と腎症の進行抑制
・体重減少と血圧低下による腎臓や心臓への負担軽減
・心血管疾患リスクの低減
使用時の注意
・ 脱水に注意:水分補給を普段より500mLほど多めに行いましょう。
・尿路感染症・性器感染症のリスク:症状が現れた場合は早めに受診してください。
・正常血糖ケトアシドーシス:全身のだるさや吐き気などがあれば医師に相談してください。
【ADAリポート】GLP-1受容体作動薬・リキシセナチド 日本人含むP3で2 ..
フォシーガ は、 および においても2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDの治療薬として承認を取得しており、現在世界のその他の国においても審査が進行中です。フォシーガは2型糖尿病成人患者さんの血糖コントロールを改善する食事および運動療法の補助療法、および1型糖尿病 の成人患者さんに対するインスリンの補助療法を適応としています。また、本剤は2型糖尿病合併の有無に関わらず、左室駆出率が低下した慢性心不全の成人患者さんの治療薬としても承認されています。