・非定型肺炎=マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、オウム病、レジオネラ肺炎


高齢者では水分摂取が不十分で脱水になったり,服薬アドヒアランスが低下して十分治療効果が上がらないことが多い。家族の協力を得たり,肺炎治療期間中は訪問看護によるサポート体制を確保する。


基礎疾患のコントロールが不良となると,肺炎に罹患・難治化しやすくなる。基礎疾患のコントロールが十分なされるように,安定期から介入を行うことが重要である。

肺炎は予防が重要である。肺炎を生じていない安定期に肺炎予防の対策をとる()2)。特に口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防に重要である。

・非定型肺炎は、市中肺炎の約 15%程度を占める(Intern Med 2013;52:317-324)

肺炎は予防が重要であることを十分に説明し,口腔ケア,誤嚥予防の具体的対策について家族に指導する。基礎疾患のコントロールが不良となると肺炎に罹患しやすくなることを説明し,自己管理が難しい症例の場合,服薬管理など日常生活の管理を家族に依頼する。

過度の安静により身体機能が低下すると肺炎が悪化することがあるので,ADL低下に注意する。

誤嚥性肺炎の可能性が高いときにレスピラトリーキノロンを用いる場合,レボフロキサシン(クラビット®)は嫌気性菌に対する作用が弱いため,ガレノキサシン(ジェニナック®),モキシフロキサシン(アベロックス®)を用いる。アジスロマイシン(ジスロマック®SR)は単回治療で完結し,細菌性肺炎,非定型肺炎のいずれもカバーできるので,レスピラトリーキノロンと同様に推奨される。耐性菌リスクが高い場合には,入院治療を検討する。

肺炎を疑う症状,かかりつけ医や訪問看護など医療者へのコンタクトのタイミングについても具体的に説明する。


[PDF] Ⅰ.肺炎の重症度分類 Ⅱ.細菌性肺炎と非定型性肺炎の鑑別

過去90日以内に抗菌薬の投与がなく,経管栄養も施行されていない場合,耐性菌のリスクがないと判断する。誤嚥性肺炎の場合抗菌薬の選択が異なるので,誤嚥性肺炎の可能性の有無について考慮する。

非定型肺炎の場合は、マクロライド系抗生物質(アジスロマイシンやクラリスロ ..

耐性菌のリスクが少ない症例では,肺炎球菌,インフルエンザ菌,黄色ブドウ球菌,クレブシエラ,肺炎クラミドフィラがターゲットになるが,肺炎球菌肺炎の頻度が高いため,肺炎球菌をカバーする抗菌薬を投与することが重要である。

表 日本呼吸器学会ガイドラインでの細菌性肺炎と非定型肺炎の診断基準

肺炎は、適切な時期に診断し治療することで早くよくなる病気です。一方で、風邪などのウイルスが原因の症状には、過度に抗生物質を処方することは効果がなく耐性菌を誘導するため、当院ではあまり行っていません。また背後に肺癌や肺結核などの重篤な病気が隠れていることもあるので、呼吸器内科専門医による診察が重要な病気でもあります。上記のような症状に当てはまり、肺炎が疑わしい場合は、早めに医療機関に受診することをお勧めします。

非定型抗酸菌とは抗酸菌の中で結核菌群を除く培養可能な抗酸菌を一括した総称で ..

発熱がなくても,食欲不振,全身倦怠感,意識障害などの全身症状が出現した場合は,肺炎の可能性があることを説明する。

肺炎や非定型肺炎を鑑別する。マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、レジオネラ ..

特にワクチンの接種はとても有効です。肺炎球菌ワクチンはインフルエンザワクチンと併せて接種することで、肺炎での死亡や入院が減少することがわかっています。抵抗力の落ちる65歳以上の方は、接種を行ったほうがよいでしょう。

[PDF] 小児肺炎マイコプラズマ肺炎の診断と治療に関する考え方

近年では、耐性菌といって抗生物質が効きにくい菌がしばしば見られます。代表的な菌としては、メチシリン耐性ブドウ球菌(MRSA)やβ―ラクタマーゼ非産生 ABPC 耐性(BLNAR)インフルエンザ菌などが知られています。このような菌が検出された場合は、他の抗生物質へ切り替えたり、抗生物質を複数使用し治療を行います。

わが国では 2011 年中頃より肺炎マイコプラズマ感染症が大流行し、その流行は 2012

肺炎の病状が悪化した場合,入院を希望するのか,人工呼吸管理などの侵襲的な処置を希望するのか,安定期に家族と話し合いをしておく。

マイコプラズマ肺炎の症状や検査、感染力について【大人の症状も】

また、肺炎の症状に対する対症療法も行います。対症療法は、原因菌に対する治療ではなく、症状を緩和するために行います。具体的には、発熱があれば解熱剤を使用し、咳が強ければ咳を抑える薬を使用します。しかしながら、咳は原因菌を体の外に出そうとする人間の生理的な反応でもあるので、過剰に咳を止めることはあまりよくないとも言われています。

実際、マイコプラズマを含む「非定型肺炎」と通常の「細菌性肺炎」を区別 ..

肺炎の治療で重要なことは「抗生物質の服用を中断しない」ことです。症状がよくなってきたといって治療を中断してしまうと、肺炎をぶり返したり、抗生物質の効きにくい耐性菌を誘導してしまいます。抗生物質は、特に副作用などがなければ、処方された日数分を飲み切ってください。

ICU管理が必要な肺炎の基準として重症肺炎を定義している。 CURB-‐65の年齢 ..

医師,歯科医師,看護師,薬剤師,歯科衛生士,理学療法士などの多職種が連携し,基礎疾患の管理,ADLの向上,口腔ケア,誤嚥対策を行うことが肺炎予防につながるため,普段から在宅での医療チームの整備を行っておく。

肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)は近年、増加しています。肺NTM症の治療と注意点に関する情報をお届けします。

肺炎の治療の基本は、「抗生物質」です。
抗生物質は、原因となっている細菌を殺す薬になります。使用する抗生物質は、原因となる菌により異なります。しかしながら、先ほど示した通り原因菌が判明するまでに時間がかかりますので、診断初期には原因となる細菌を推定し、ある程度どの菌にも効果があるような抗生物質を用いて経験的に治療を開始します(エンピリック治療と言います)。
細菌性肺炎の場合は、ペニシリン系抗生物質(ベニシリン系抗生物質:オーグメンチンやアモキシシリン)やセフェム系抗生物質(セフトリアキソン点滴)、ニューキノロン系抗生物質(レボフロキサシン)により治療を行います。
非定型肺炎の場合は、マクロライド系抗生物質(アジスロマイシンやクラリスロマイシン)やニューキノロン系抗生物質(レボフロキサシン)などを使用します。投与期間は、一般的には5-7日間になります。

4.マクロライド系薬の併用により市中肺炎患者の生存率が改善 ..

肺炎と診断した場合、次に重症度を判別します。軽症〜中等症の方は外来にて治療を行い、中等症から超重症の方は入院して治療を行います。重症度の判別には、年齢や血圧、意識障害の有無や酸素化の程度、血液検査結果を使用します。

・その他の場合、セフトリアキソン1gを 24 時間おきに。非定型肺炎を疑う場合には、アジスロマイ

肺炎の治療中は訪問看護による定期的な介入が欠かせないが,病状が悪化した場合には,家族が訪問看護,かかりつけ医に連絡を取れる体制を確立しておく。

ジスロマック錠250mg(一般名:アジスロマイシン水和物錠) ..

肺炎と同じような経過やレントゲン・C T所見となる病気として、器質化肺炎や好酸球性肺炎、薬剤性肺炎などがあります。時には、肺結核や肺癌などが隠れていることがあります。これらは、レントゲンや採血所見などとも合わせて、呼吸器内科専門医による適切な診断が必要となります。