フォシーガ錠10mg(小野薬品工業株式会社)の基本情報・副作用


2020年にこの腎臓を保護する効果は糖尿病じゃない腎臓病の患者さんにも効果があるという報告が出て、2021年9月より日本で糖尿病がない腎臓病にも保険適用が通り、医療機関から処方することが可能となりました。


フォシーガはSGLT2を阻害するため、尿量が増えて体内の水分量が減ります。

フォシーガ(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)は、ナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT)2を選択的に阻害する薬剤です。
SGLT2とは、腎臓の近位尿細管におけるグルコース(糖)の再吸収で重要な役割を担う輸送体です。フォシーガは、SGLT2を競合的かつ可逆的に阻害してグルコースの再吸収を抑制し、尿中グルコース排泄を促すことにより、血糖コントロールを改善します。
また、体液量の補正や血圧低下、血行動態の改善などさまざまな作用により、慢性心不全や慢性腎臓病を改善する効果も期待できます。
なお、「フォシーガ(forxiga)」という名称は、患者さまのため・患者さまの家族のため・医師のためを表す「for」と、inhibit glucose absorption(糖の吸収を阻害する)の頭文字の「iga」を掛け合わせる(x)ことで、既存の血糖降下薬にはない新たな作用であることを表現しているそうです。

副作用 | フォシーガ錠 | 小野薬品の薬を使用されている方へ

その他、尿量の増加に伴う体内水分量の減少をはじめとする様々な要因もあり、腎臓を巡る血液の循環が改善され、腎臓は老廃物や余分な水分を効率よく体から排出できるようになることが示唆されています。

ただし、フォシーガの腎保護効果について明らかになっていることと、明らかになっていないことがあり、積極的に使用したい場合とそうではない場合を筆者の主観で以下のように分けてみました。

フォシーガは糖尿病の治療薬として使われていましたが、血糖値を下げるだけでなく腎機能を保護する効果も期待され、糖尿病の患者さんには積極的に使用されていました。


その他、フォシーガは、炎症抑制、心機能の改善等の心臓に有益な作用をもたらすことが知られています。


また、水分量の調節やその他さまざまな作用によって、心不全や腎臓病を改善するお薬です。 画像

結果として、フォシーガを服用すると血液中へ再吸収される糖が減少するため、血糖値が低下します。

フォシーガ錠10mg|一般的な治療薬【臨床研究情報ポータルサイト】

フォシーガ錠は5mgと10mgがあり、必要性や用途に応じて量を調整していきます。

どちらがあなたに向いてる?SGLT2阻害薬(フォシーガ)とGLP-1

フォシーガは、2型糖尿病だけでなく1型糖尿病にも適応があり、慢性心不全や慢性腎臓病の治療にも使用される薬剤です。血糖降下作用がインスリンに依存しないため、単独で用いる場合は低血糖の発生リスクが低いとされています。糖尿病の有無に関係なく左室駆出率の低下した慢性心不全に適しており、標準的な治療に追加することで予後の改善が期待できます。また、食事の影響を受けないため、食前でも食後でも服用できるという利点もあります。

フォシーガ錠10mg/ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物錠の効果効能・副作用・禁忌など、薬剤基本情報を掲載しています。

※SGLT2:糖を運ぶたんぱく質のひとつ。SGLT1・SGLT2の2種類あり、腎臓で糖の再吸収に関わるのは主にSGLT2。

腎臓・心臓に効果の期待できる糖尿病治療薬 フォシーガは世界110ヵ国以上で承認されているお薬で、1型糖尿病、2.

フォシーガは、2型糖尿病、1型糖尿病、慢性心不全(慢性心不全の標準的な治療を受けている場合に限る)、慢性腎臓病(末期腎不全または透析施行中の場合を除く)に適応があります。
効能効果ごとの用法用量は、以下のとおりです。

フォシーガ(SGLT2阻害薬)ってどんなお薬? 効果・効能、副作用

腎臓に対する作用と心臓に対する作用に分けて、ご紹介していきます。

フォシーガとは?(SGLT-2阻害薬:腎臓病の新しい治療薬として)

また、重篤な副作用としては、低血糖、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症、脱水、ケトアシドーシスがあります。

SGLT2阻害薬のうち、フォシーガ(ダパグリフロジン)及びジャディアンス(エンパグリフロジン)については、

通常血液の糖分は、腎臓の糸球体(しきゅうたい)と呼ばれる尿細管(にょうさいかん)という場所で再び吸収されます。

SGLT2阻害薬「フォシーガ」「アプルウェイ/デベルザ」など承認取得

慢性心不全患者さんを対象に、フォシーガ錠10mgを標準治療に追加したときの結果は次の表の通りです。
(投与期間:最長42ヵ月)

慢性腎臓病の治療薬フォシーガについて考える【腎臓内科医が解説】

また2022年に日本腎臓学会からSGLT2阻害薬をどのように使うかの基準となる推奨文が出されています。

SGLT2阻害薬フォシーガ 専門医の4割強が「第一選択にしない」

糖尿病合併の有無を問わない慢性腎臓病患者さんを対象に、フォシーガ錠10mgを標準治療に追加したときの結果は次の表の通りです。
(投与期間:最長39.2ヵ月)

SGLT2阻害薬フォシーガ 専門医の4割強が「第一選択にしない」 ..

フォシーガに限らずどのお薬もメリット・デメリットがあり、それらを天秤にかけて判断していく必要があります。

フォシーガ同等薬10mg10錠(ダパベル)通販|糖尿病・ダイエット

*尚、フォシーガはSGLT2阻害薬と呼ばれるお薬の一つです。フォシーガが格段に有名なので薬剤名を挙げていますがこの記事の内容はSGLT2阻害薬全体を示しています。

添付文書情報 検索結果(医療用医薬品)|iyakuSearch

2型糖尿病の方を対象とした臨床試験では、フォシーガの服用でHbA1cが平均で0.41~0.45低下したという結果が得られています。また、別の臨床試験では、長期間にわたって安定した血糖コントロールが得られたことが報告されています。
また、インスリンによる治療で血糖コントロールが十分にできていない1型糖尿病の方を対象とした試験では、インスリンとフォシーガの併用でHbA1cが平均で0.36~0.40低下したという結果が得られています。

「フォシーガ」、1型糖尿病の適応追加取得 SGLT2阻害剤で2剤目

対象:食事や運動または使用している血糖降下薬で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者249例
方法:フォシーガ錠5mgまたは10mg(増量時)を 1日1回52週間投与

低血糖: フォシーガは通常、低血糖のリスクが低いとされていますが、他の糖尿病治療薬 ..

フォシーガにより腎臓病の治療は格段に進歩したと考えており、当院でも積極的に使用しております。