復活のAC『コブラ』、V8スーパーチャージャーは663馬力…生産開始


前置きが長くなったが、そんなACコブラに乗った。エンジンは427(7リッター)で、フェンダーもかなりグランドエフェクトされている。現代のコブラに関してはレプリカやリプロダクションが蔓延していて、どれもACコブラと呼ばれることが多い。詳しいことはわからないが、シェルビー自身がその後新たな素材でつくり上げ、サインしている車両もあるとかいうくらいだ。

まぁ、その辺の難しい話はともかく、アルミ製ボディをまとったコブラが目の前に現れた。その姿はまさに「コブラ!」といった印象で、筋肉ムキムキのマッチョさをアピールする。う〜ん、この辺の仕上がりはシェルビーらしいとでもいうべきなのだろうか。

この車両は、キャロルシェルビーとともにオリジナルコブラを製作していた人物・マイク マクラスキーが製作したもの。本物のオリジナル・コブラと同じ鋼管フレームを使い、戦闘機も手がけるようなマイスターの手によって一台一台仕上げられた。忠実に再現されたフレームに被せられたボディも、オリジナルと同素材のアルミニウム製だ。

エンジンはフォード製水冷式V型90度8気筒OHVを搭載し、435馬力ものパワーを発生させる。なお、忠実に再現されたグラマラスなボディラインはもちろんのこと、メーターや各スイッチ類などのレイアウトやシフトレバーの角度、エンジンルーム内の電装パーツの配列、さらにはビス1本1本のサイズや向きにまでこだわり、とことんオリジナルに則って再現されている逸品である。

早速、試乗させてもらう。サイドマフラーをふくらはぎに当たらないようにコブラに乗り込むと、そこには包まれるようなキャビンが待ち受けている。広いわけではないが、タイト過ぎないスペースは思いのほか居心地がいい。
そして、エンジンに火を入れると、バババーンと点火し、ドッドッド…とアイドリングをはじめる。なるほど、これがあのアメリカンV8か。このサウンドが多くのカーガイを魅了したのか。カラダに伝わる振動とともに一発でコイツの魅力に取り憑かれてしまう。
安楽な現代車とはまったく異なる乗り物に、心奪われるのは当たり前のことかもしれない。それほど異質なものだ。

現代車とはまるで違う感覚。細身のステアリングを握って、細身のシフトノブを動かして、爆音を奏でるエンジンを自らが操って公道を走る。そこにはアメリカンV8の魅惑的なサウンド以外、何もない。
試乗の印象としてはこれはこれで、十分公道を走れる範囲にあるということだ。細かいことは気にせず、街中をこ一時間ドライブしてまだガレージに帰る。それだけでも十分堪能できるし気持ち良いし、何より最高の気分転換になる。こんな贅沢もありではないか?

早々に試乗は切り上げたが、しばらくはあのサウンドが耳から離れない。ドッドッド…という重低音。あれこそ、ホンモノのアメリカンV8だろう。一点の濁りもない純粋なエンジンサウンド。残念ながら現代車においては、あのサウンド、振動は決して味わえないだろうな…。


■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

今年7月、パリから西へクルマで2時間走った街ル・マン市で、2年に一度開催されるル・マン クラシックが行われた。これは、1923年から1979年にかけてル・マン24時間耐久レースに出場したマシンを対象にしたクラシックカーイベントであり、24時間レースと同じ公道を含むブガッティサーキットをメインとしたサルテサーキットを会場として行われる。

出場車は当然年式ごとに分けられ、同年代のもの同士で競われる。戦前となる1923年〜1939年はひとくくり、というようにだ。
そのカテゴリーの中でひと際目を惹くカテゴリーがあった。1962年〜1965年にくくられたグリッド4である。この頃、もっとも活躍したのはフェラーリ。62年はフェラーリ330LMが、63年は250Pが、64年は275Pが、そして65年は275LMがそれぞれ優勝した。

そんなフェラーリと渡り合ったのがACコブラである。なので、このレースでは当時を彷彿とさせるかのような両車の死闘が繰り広げ、その姿はまるで当時にタイムスリップでもしたかのようであった。

もちろん、英国のスポーツカーメーカーACカーズはそれ以前もル・マンに出場していた。当時のマシンはACエース。それにブリストル製エンジンを積んだモデルが、50年代後半に戦っていたのだ。ル・マン クラシックの会場でその姿を何台か見たが、ACカーズらしいかなりスポーティな仕上がりをしている。

だが、目を奪われるのはやはりコブラの方だ。よりグラマラスになったボディはまんまレーシングマシンのようで、かなり戦闘的なイメージ。このクルマとからんだら相当ヤバいんじゃないかと思うほどだ。排気量は289(4.7リッター)ではあったのだが……。

AC『コブラ』、663馬力V8スーパーチャージャー搭載で復活…英国で発表

シェルビー コブラに続いて2位となったのが、1930年のデューセンバーグ モデルSJ ロールストン コンバーティブル ビクトリアで、297万ドル(約3億2,600万円)で落札された。これは名曲「ラプソディ・イン・ブルー」の作曲を依頼したポール・ホワイトマンが新車で購入したものだ。

全車の中でトップセールスとなったのは、1969年製のシェルビー コブラ427 S/Cで、330万ドル(約3億6,200万円)の値がついた。わずか29台しかないオリジナルS/C(セミコンペティション)の1つで、走行距離は10,000マイル(約16,000km)ほどだという。

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1962年、コブラは英国AC社のボディにフォード製V8エンジンを搭載して誕生した。製作したのはロサンゼルスにあるシェルビー・アメリカン社。その代表は故キャロルシェルビー氏。1950年代、彼はアメリカ国内レースで活躍すると、その実力がアストンマーチン社に見初められ、1959年ル・マンに参戦し優勝に輝いた。翌年、持病の心臓病を理由に引退。今度は一転、レース経験を生かしたクルマ造りに費やすのである。


コブラはACコブラとシェルビーコブラと表記されることが多い。 ..


1964年にフォードのファクトリーチームを務めたアラン・マン・レーシングが走らせたシェルビー・デイトナ・コブラ・クーペ

シェルビー・アメリカン ACコブラ 427 S/C 中古車 情報

ACカーズとのコラボレーションが終わったあとも、キャロル・シェルビーは「シェルビー・コブラ」として同車を作り続けた。アストンマーティンDBR1で1959年のルマン24時間レースでの優勝経験を持つ、すぐれたレーシングドライバーでもあるシェルビーの“ブランド力”もあり、いまも人気が高い。

ACコブラ260」が1962年誕生した。ヨーロッパのシャシーに ..

フォードがキャロル・シェルビーの計画に本気で協力したことから、ACコブラのプロジェクトは調子よく進んだ。加えて、1964年にはレース仕様「シェルビー・デイトナ・コブラ・クーペ」も開発。このモデルは当時の耐久レースにおけるGTクラスで連戦優勝し、64年のルマン24時間レースでも総合4位に入賞したのだった。

伝説のACコブラは横浜で生き続けてるぞ! | WILDMANS BLOG

続いて「マークII」そして65年には「427」とも呼ばれる「マークIII」が発売された。427キュービックインチすなわち7リッターのフォード製V8エンジン搭載車だ。ACコブラというとたいていのひとが思い浮かべるのが、この迫力あるモデルである。

「COBRA 427」のアイデア 91 件 | acコブラ, コブラ 車, コブラ

「ACコブラ・マークI」と呼ばれた初代は1962年に試作車が完成。エンジンはいくつも試されたが、定番は「289」というサブネームをもっているフォードのV8だ。289とはキュービックインチを使って米国流に排気量を表したもので、4.7リッターを意味している。

AC・コブラ(AC Cobra 、エーシーコブラ)は1960年代 ..

ACコブラはアングロアメリカン・スポーツカーと呼ばれる。英国ACカーズの「エース」というスポーツカーをベースに、米国のレーシングドライバーのキャロル・シェルビーが力を貸し、よりパワフルなクルマに仕立てたからだ。

ACコブラ427の発売から50周年!50周年を記念したモデル登場!


65年のACコブラ427をシェルビーアメリカンが“コンティニュエーション”(当時から車台番号継続)としていま作っているモデル

[15秒でわかる]AC『コブラGTクーペ』…ブランド初と ..

アメリカ車は、ゴツいとかデカいとか豪華とか、いろいろな特徴があるけれど、個人的に好きなモデルはほとんどがレースがらみのスポーツカーだ。ACコブラは代表的なモデルといえる。

ブランド初となるクーペモデル登場 ACカーズは8月1日に初の公式クーペモデル、AC『コブラ ..

もっともカッコいいアメリカ車はなにか。この質問に対しては、いろいろな意見があるだろう。ぼくも何台かすぐに思いつく。「ACコブラ」はなかでもトップクラスである。

スーパフォーマンス MK3 コブラ 427ベース ストローカー 7.5Lエンジン シェルビーライセンスドモデル コブラ

2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。

427は427ci(キュービック・インチ)排気量7,000ccを表しています。 COBRA MEDALLION | コブラメダリオン

2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。

シェルビー コブラ 427 (Shelby COBRA 427)

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

ソリド 1/18 AC コブラ 427 MkII メタリックブルー 【再入荷】 : Solido

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

といえるのが「ACシェルビーコブラ427」。エンジンは約7ℓのOHVで、スタンダード仕様で425㎰、レース向けのコンペティション仕様に至.

それまで上品さが特徴だったACエースはスネークダッシュの”走る爆弾”に変身し、大きな反響を呼ぶ。やがてエンジンは4.7リットルに換装され、5万台以上を売り切る空前のヒット商品となったのである。
1965年には、何と7リットルもの大排気量フォードV8をボンネットの下に詰め込んだ”427”が登場、比類の無い加速でアメリカン・スーパースポーツカーの名を不動のものにした。400hpを軽く超える強力なパワーを受け止めるため、鋼管フレーム大径化や足回りがダブルウィッシュボーンに変更されているが、その軽量なボディも相成って停止時からの全開加速ではテールを左右に振りながら豪快に加速する"スネークダッシュ"でドライバーを洗礼する。驚異的なその加速力は、スタンディングスタート0~400m:12秒台を叩きだすという怪物だ。これらコブラ289と427がレースに記した足跡も、実に大きなものがあった。アメリカ各地のイベントは言うに及ばず、イギリスのスポーツカー・レースでも猛威を振るい、特製のクーペはル・マンやデイトナなど国際級のビッグレースでも常に優勝候補の一角を占めた。その結果、今やコブラは自動車の歴史に燦然と輝くヒーローとして、いつも懐かしまれる存在となっている。
モデルとしてはコンペティション、セミコンペティション(S/C)、ストリートの3種類がラインアップされており、名前にちなんで427台が生産された。