[PDF] 慢性心不全治療薬としての SGLT-2 阻害薬について
「フォシーガ錠5mg」および「同錠10mg 」(一般名: ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)は、▼2型糖尿病▼1型糖尿病▼慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)▼慢性腎臓病(ただし、末期腎不全または透析施行中の患者を除く)—に対する効能・効果が認められています。
慢性心不全や糖尿病などの治療に用いるフォシーガ錠、「左室駆出率の保たれた慢性心不全」患者にも投与可能とする。このため、これまで「左室駆出率の数値」などのレセプト記載を求めていたが、不要とする—。
このうち「慢性心不全」の対象については、これまで「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性・安全性は確立していない」とされ、「左室駆出率の低下した慢性心不全患者」のみが投与対象となっていました。
CKD、慢性心不全患者に対してもシックデイ指導を実践すべきか?
実際に糖尿病のない心不全患者さんに導入して低血糖になったことは経験したことがありません。
しかし今般、臨床試験の結果「「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性・安全性」が確立されたことから、次のように「効能または効果に関連する注意」に見直しが行われました。
適応外であり、臨床での有効性、安全性、薬物動態等を検討したデータがないため、お勧めしていません。
▽「効能または効果に関連する注意」の項において、慢性心不全に関する「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性・安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与する」旨の記載を削除する
果は、日本の多くの慢性心不全患者さんの生命予後を改善する可能性を有しています。今回
適応外であり、臨床での有効性、安全性、薬物動態等のデータがないため、お勧めしていません。
HFpEF〔ヘフペフ〕は、近年増加してきており心不全患者の約半数を占めます。 HFrEF〔ヘフレフ〕で用いる薬
▽「臨床成績」の項において、「左室駆出率の保たれた慢性心不全患者を対象とした国際共同第III相試験(DELIVER試験)の結果」を追記する
つまり、標準的な治療にフォシーガを追加することで、心不全 ..
投与の必要性を慎重に判断してください。
本剤では腎機能低下に伴う血中濃度の上昇が報告されています。
また、eGFRが25mL/min/1.73m2未満あるいは末期腎不全(ESRD)の患者を対象とした臨床試験は実施していません。
心不全に対してフォシーガを使用可能となります。これにより、標準治療で十分なコントロールが困難な慢性心不全患者 ..
つまり、従前は投与が認められていなかった「左室駆出率の保たれた慢性心不全」患者にも本剤を投与することが可能になっています。
参加されることにより通院頻度や検査が増えたりすることはありませんが、フォシーガのは心不全を ..
フォシーガ、左室駆出率にかかわらず慢性心不全への有効性が明らかに/AZ
○慢性心不全ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。 ..
これを受け、保険診療の中で本剤を慢性心不全患者に使用する場合の留意事項においても次のような見直しが行われました。
フォシーガは、心血管死または心不全による入院を含む心不全 ..
フォシーガ、2022年欧州心臓病学会総会にて心不全に関する新たなエビデンスを発表/AZ
○慢性心不全ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。 ○慢性腎臓病ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。 用法用量
【従前】(編集部で一部改変)
慢性心不全
▽効能または効果において「ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る」とされているので、使用に当たっては十分留意する
▽効能または効果に関連する注意において「左室駆出率が保持された慢性心不全における本薬の有効性・安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与する」とされているので、投与開始に当たっては、左室駆出率の計測年月日および左室駆出率の値をレセプトに記載する
▽他の医療機関で左室駆出率を測定した場合には、当該測定結果・医療機関名をレセプトに記載することで差し支えない
SGLT2阻害薬ダパグリフロジンが2型糖尿病患者の心不全による入院、心血管死のリスクを低減(DECLARE-TIMI58試験)
薬剤師インフルエンサー・ひゃくさんの新連載「3分でわかる!薬剤師ひゃくさんの『この薬、説明できる?』」がスタート!初回は、SGLT2阻害薬のフォシーガを取り上げます。慢性心不全の患者さんにからの質問「フォシーガって、低血糖にならないの?」に対する答えを3分でわかりやすく解説!
心不全に対するSGLT2阻害薬の使い方についてまとめてみた 2023.12
【見直し後】(編集部で一部改変)
慢性心不全
▽効能または効果において「ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る」とされているので、使用に当たっては十分留意する
(後段の留意事項を削除)
患者における心不全予防のみならず、2 型糖尿病の合併や左室駆出率を問わず心不全患者に
アストラゼネカと小野薬品工業は1月10日付のプレスリリースで、「フォシーガ錠5mg、10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、以下フォシーガ)」について、日本における電子化された添付文書(電子添文)を改訂したことを発表した。
主な変更点は以下のとおり。
・「効能又は効果に関連する注意」の項の慢性心不全における「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。」の記載を削除
・「臨床成績」の項に、左室駆出率の保たれた慢性心不全患者を対象とした国際共同第III相試験(DELIVER試験)の結果を追記
これらは、上記のDELIVER試験の結果に基づき変更された。今回の電子添文の改訂により、フォシーガは左室駆出率を問わず慢性心不全患者の治療薬として使用可能となった。なお、日本で承認されている効能又は効果は、「2型糖尿病」「1型糖尿病」「慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)」および「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」である。
製品紹介 : 19:00 ~ 19:15 (15 min.) 『糖尿病・慢性心不全・慢性腎臓病治療剤 フォシーガ錠5㎎・10㎎ 』
アストラゼネカは2022年9月5日のプレスリリースで、フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)の第III相DAPA-HF試験および第III相DELIVER試験の事前に規定された併合解析で得られた結果と、第III相DELIVER試験の結果について発表した。共に2022年欧州心臓病学会総会で発表されたものである。
第III相DAPA-HF試験および第III相DELIVER試験の事前に規定された併合解析で、フォシーガは、心不全患者において左室駆出率にかかわらず、中央値22ヵ月のフォローアップ期間で心血管死リスクを14%(p=0.01、絶対リスク減少率[ARR]:1.5%)、原因を問わない死亡リスクを10%(p=0.03、ARR:1.5%)、心不全による(初回および再)入院のリスクを29%(p<0.001、ARR:6%)、心血管死、心筋梗塞、または脳卒中の複合リスクを10%(p=0.045、ARR:1.3%)低下させることが示された。結果に関しては、Nature Medicine誌にも掲載されている。
一方、第III相DELIVER試験では、フォシーガは、心血管死または心不全悪化の複合アウトカムを18%(中央値2.3年のフォローアップ期間においてダパグリフロジン群で16.4%、プラセボ群で19.5%)低下させ(p<0.001)、心血管死、心不全悪化それぞれが主要評価項目の優越性に寄与していることが分かった。この所見は、検討した主なサブグループで一貫しており、左室駆出率の状態にかかわらず幅広い心不全患者に対するフォシーガの効果の拡大が期待できる結果であった。こちらの結果に関しては、NEJM誌にも掲載されている。
【フォシーガ心不全】に関する医師への相談をご紹介。【フォシーガ ..
患者さんの質問に対して、回答に困ったことはありませんか? このシリーズでは臨床論文から得た知識を活用し、より説得力のある服薬指導をめざします。
実際の服薬指導のシーンを想定した会話形式で紹介します。
[PDF] 心不全患者に対する SGLT2 阻害薬 処方実態調査
フォシーガ、左室駆出率にかかわらず慢性心不全への有効性が明らかに/AZ